近年、「トラッキング現象」や「電源プラグとコンセントの接触不良」を原因とする火災事故が増加の傾向にあります。
製品を正しく、安全にお使いいただくために、使用時だけでなく、定期的に電源プラグ、電源コード、コンセントの点検を行ってください。
トラッキング現象とは?
長期間、電源プラグをコンセントに差し込んだままにすると、徐々に電源プラグとコンセントの間にホコリが溜まります。
そのホコリに湿気が加わることによって、プラグの両極間に微小の電流が流れ、火花が発生します。
この状況が長期間続くと、電源プラグの刃と刃の間の樹脂部分(絶縁材)が徐々に炭化し、電気の筋道(導電路:トラック)が作られます。
これを「トラッキング現象」といいます。やがて電気の筋道に大量の電流が流れるようになり、最終的にはショート(短絡)して、発火の原因となります。
電源プラグとコンセントの接触不良に注意しましょう
電源コードを引っ張ったり、電源プラグを根元までしっかりとコンセントに差し込まないと、電源プラグとコンセントの接触が不十分な状態(接触不良)で電流が流れることになり、コンセント部が発熱します。
この状態のまま放置していると、コンセントの刃受のばね圧力が劣化します。さらに発熱することでアーク現象(空中放電)が発生し、発火の原因となります。
電源プラグ・コードの安全チェックシート
製品を正しく、安全にお使いいただくために、下記のチェック項目に従って、使用時だけでなく、定期的に電源プラグ、電源コード、コンセントの点検を行ってください。
□壁面コンセントを単独で使用してください
壁面コンセントは、定格容量15Aのものをお使いください。
また、他の器具と併用すると容量オーバーになり異常発熱し、発火の原因になります。
2口コンセントは片方を空けて、単独でご使用ください。
□延長コード、テーブルタップの使用は避けてください
コンセントや電源プラグ/電源コードが異常に発熱し、発火の原因になります。
延長コード、テーブルタップの使用は避け、電源は壁面コンセントから直接お取りください。
□電源プラグやコンセントにホコリが付着しないようにしてください
電源プラグとコンセントの接触面にホコリや湿気が付着すると、トラッキング現象が発生し、発火の原因になります。
定期的に、電源プラグやコンセントに付着したホコリを掃除機などで取り除いてください。
□電源プラグの変形に注意してください
曲がった栓刃は、接触不良時の発熱により、コンセントの刃受を変形させる原因となります。
ペンチなどで手直しをしないで、お求めの販売店または弊社お客様サポートセンターにプラグの交換をご依頼ください。
□コンセントのガタツキに注意してください
刃受のばね圧力が劣化したコンセントを使用すると、電源プラグと十分な接触が得られず異常発熱し、発火の原因となります。
コンセントにガタツキや緩みのある場合は、お近くの電気店に修理をご依頼ください。
□電源コードに重いものが載せないでください
家具等の下敷きになった電源コードは、無理な力が加わり、電源コードの中の細い銅線が断線することがあります。最悪の場合には発火の原因になります。
電源コードを家具等で踏んだり、壁に押し付けたりしないでください。
□電源コードを束ねないでください
電源コードを束ねたままでお使いになると、熱の逃げ場がなくなり、異常発熱し発火の原因になります。
余った電源コードは、伸ばしたままお使いください。
□電源コードをコードホルダーに巻き付けないでください
電源コードをコードホルダーに巻き付けてお使いになると、電源コードの引出部に負荷が掛かること、並びに熱の逃げ場がなくなり、異常発熱し発火の原因になります。
余った電源コードは、伸ばしたままお使いください。また、電源コードを引っ張って製品を移動したりしないでください。
ヒーターを使わない時は電源コード引出部に負担が掛からないようにし、電源コードをコードホルダーに強く巻きつけたりしないでください。